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日本人移民の評価

2009年09月30日

今年アマゾン移住80周年を迎えたブラジルのアマゾン地方は日本の22.5倍のブラジル国土のほぼ半分近くの45%を占め、1連邦区、26州あるうちの北部7州を指す。このアマゾン地方7州の人口はブラジルの総人口1億8千万人のうち1千4百万人余りで8%に満たない。



日本の4倍の面積のアマゾナス州は、現在、人口320万人余りであるが、うち60%の190万人が25×25キロのマナウス市に集中しており、都市の規模としてはほぼ札幌と同じである。それゆえ、マナウスを訪れるとビルの乱立、車の渋滞等に驚かれるが、マナウス市内から車で40分も離れるとそこには原始の森が広がっている。ちなみにアマゾナス州第2の都市は人口10万である。現在、日本も東京、名古屋、大阪の3大都市及びその近隣に総人口の約45%が集中しており、今世紀半ばには、その集中度は50%を超えると云われている。これは世界的傾向で、あらゆる国が同じ問題を抱えており、マナウスはそれを先取りしていると云えよう。

近年、地球温暖化問題でアマゾンの自然保護というか開発抑止が叫ばれているが、アマゾナス州を例にとれば、州内の土地のわずか2%が開発されているにすぎない。これ以上の厳しい規制は州経済の発展を妨げる結果につながりかねない。現にエフィジニオ・サイレス移住地は各種の規制が厳しすぎてこれ以上の発展は余り見込めない状態に追い込まれている。

ヨーロッパ人のアマゾンに向ける視点は一貫してエル・ドラード伝説(黄金伝説)に基づいており、最近はアマゾンの自然保護に補助金を出して二酸化炭素の排出権取引を有利に進めるオウロ・ベルデ(グリーン・ゴールド)作戦がとられつつあるが、本来の意味でのオウロ・ベルデとは大原小助さんの歌ではないが、土地をまじめに耕した結果の豊作を意味するものである。

アマゾンが発見されて500年、アマゾン農業で成功した者は戦前の高拓生によるジュート麻栽培、戦後すぐのトミアス移住地のコショウ栽培、マナウス郊外のエフィジニオ・サーレス移住地の近郷農業(発展する100万都市マナウスに野菜や卵を供給し続けて一時は鶏卵のシェア70%)のみである。

しかし、このままでは日本人アマゾン移民80年の血と汗との結晶で切り開いたアマゾン農業も環境保護のから、悪と決めつけられる恐れがないとは云えない。

ジュート麻も、コショウ栽培もすでに衰退して往年の面影はない。今も残るエフィジニオ・サーレスの近郷農業も住宅地が近づいて来てこのまま宅地化されてしまうのかと思われたが、目下、ネグロ河に全長3.1キロの架橋工事が急ピッチで進められており、これが完成すると市の中心地まで1リットルのガソリンで往復出来るようになるため、往復8〜10リットルのガソリンを必要とするサーレス移住地の宅地化の波はひとまず一息ついているのが現状である。

                             2009年9月29日  ハシモト記

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