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<閉館の辞> ベンツに乗ってカップ・ラーメン

2011年04月03日

2月中旬、博物館閉鎖を発表後の当地の反応は有り難いことに惜しむ声が
多く聞かれたが、本日を持って博物館を閉鎖する。
ベンツに乗ってそのガソリン代を捻出するために、日々、カップ・ラーメンを
食うようなことをこれ以上続けることは老体には無理なのである。

いわずもがなであるが、ベンツは博物館でカップ・ラーメンを食う人々は吾が家族である。
そしてガソリン代は博物館の維持経費である。

ただ面白いことに、吾が心のベンツはメルセデス・ベンツ(乗用車)であったのだが、
現地の反応は同じベンツでもダイムラー・ベンツで客を乗せて稼げるバスなのである。

明日は66歳である。
都会に暮らしていると、死を意識することは余りないが、アマゾンの大自然のなかに
生きていると死とは常に隣り合わせであることを意識せざるを得ない。
これから10年75歳まで何とか五体満足で生き延びられることが、出来れば望外の幸せと
十分に認識している。

日本男子の平均寿命は79歳で世界一であるが、他人の手を借りずに生きている75歳以上は
2割にしかすぎない。
そして現在60代の我々が75歳を超す可能性は6割に満たないのである。
都会人は自分はそうではないと思っているようだが、それこそ75歳を過ぎてヒトとして
自立出来ていることのほうが想定外なのである。

「山川草木悉皆生老病死」
     かつ又「磯辺まで海女も蓑着る時雨かな」なのだ!

80、90まで生きるから将来が不安などとぼやかず、とりあえず75歳を目標に
今の日々を量より質の人生として送りたいと考えている今日この頃である。

                  
                   2011年4月2日  はしもと 記
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