Search

検索は停止中です。

Categories

継続は力なり

2011年01月11日

1月1日、2期8年の任期を終えたルーラ大統領の後を継いで、
同じブラジル労働党の女性大統領ジルマ政権が発足したがーーー


当初、ジルマ候補の前評判はルーラ大統領の人気にあやかり、
一回で過半数を占めると予想されていた。
しかし3位になった同じ女性候補のマリーナ元環境相(緑の党)に
大きく票を食われ、過半数を取ることはかなわなかった。
ジルマ大統領は今回、決戦投票で勝つ為に3位、4位の勢力を
取り込まざるを得なかった。
そのため大臣の多くは他党から入閣した連立政権であるので前途多難と
云わざる得ない。
特にマリーナ候補の属する「緑の党」のラジカルな行動に振り回される
可能性が高い。

1990年、直接選挙で選ばれた若きコーロル大統領が就任した。
しかし、彼は取り巻きの汚職により2年足らずで失職。
以後、残りの2年余りは、当時の副大統領であったイタマール・フランコが
引き継いだ。

1995年、フェルナンド・エンリケ・カルドーゾ大統領が選出され2期8年
大統領を勤めた。
彼は前年、蔵相時に2,750分の1という奇想天外なデノミを実行して
月80パーセントというインフレを見事に終焉させた。
これは周到な準備と銀行のコンピュータ網管理による結果であった。

2003年大統領に就任したルーラ大統領も2期8年勤めた。
就任前後は左翼政権ゆえ、その技量を疑われたが、カルドーゾ前政権とIMF等が
敷いた政策を逸脱することなく、徐々に独自のカラーを発揮した。
在任期間中の国民支持率は一時60パーセント台に落ちたこともあったが常に
80パーセント台で昨年12月の支持率は87パーセントであった。

アメリカのオバマ大統領をして「世界で最も人気のある大統領」と云わしめた。

ルーラ大統領の政策は国内の南北問題の解消であった。
一回あたりの補助金は多くなくとも、それが数年続くとそれなりの効果が
出るものである。
彼の出身地東北伯の貧民の生活は大きく向上し、2期目の大きな票田となった。
それと地方の政治家がそれをかすめ取る機会を与えなかったことにある。

ブラジルの首長選(大統領、州知事、市長)は最初の投票で過半数を
獲得しないと1位、2位で決選投票を行うことになっている。
ルーラ前大統領は1期目は一回でクリアーしたが、2期目は決戦投票になり、
連立政権を組まざるを得なかったが。

つまり、ブラジルでは過去16年間、たった二人の大統領であった。
どこかの国のように1年前後でコロコロと政権が変わるようでは誰が政権を
荷なっても実効を挙げることは不可能である。

5、6年の周期でアマゾンのムシを観察していると特にそう思わざるを得ない。
つまり、継続は力である。(時間は力とも云える)

解説1:1967〜1984年は軍政下にあり大統領は軍人であった。
    1985は国会議員の間接選挙による大統領選
解説2:南北アメリカでは経験知から憲法で首長の3選を禁止している。
    それを曲げて3選可能に憲法改正したことにペルーのフジモリの
    悲劇がある。
    いま又、ベネズエラのチャペス(シャーベス)大統領が同じように
    3選を企んでいるが。
解説3:ルーラ大統領就任前年の2002年、ブラジルはデフォルト寸前に追い
    込まれ、世銀やIMFの融資とその意向を取り入れたことも無縁ではな
    い。



       2011年1月9日 はしもと 記
« Prev item - Next Item »
---------------------------------------------

Valid XHTML 1.0 Transitional正当なCSSです!Level Double-A conformance icon, W3C-WAI Web Content Accessibility Guidelines 1.0